旅行や出張の準備中、ふと「このモバイルバッテリー、飛行機に持ち込めるのかな?」と不安になったことはありませんか?
特に国際線やLCC(格安航空会社)を利用する場合、荷物のチェックは非常に厳しくなります。その際に必ず問われるのが、モバイルバッテリーの「Wh(ワット時定格量)」という数値です。
しかし、手持ちのモバイルバッテリーを見てみると「10000mAh」や「20000mAh」という数字は大きく書いてあっても、「Wh」という単位が見当たらないことが多々あります。航空会社の規定には「100Wh以下は持ち込み可」「160Wh以下は条件付き」と書かれているのに、自分のバッテリーがそれに該当するのか分からないと焦ってしまいますよね。
この記事では、誰でも一瞬でできるWhの計算方法から、本体に記載がない場合の確認方法、そして主要な容量ごとの飛行機持ち込み可否までを徹底的に解説します。これを読めば、空港の保安検査場で没収されるリスクを回避し、安心して旅に出ることができます。
・1秒でわかるmAhからWhへの自動計算式と早見表
・本体にWhの記載がない場合の裏ワザと確認方法
・10000mAhや40000mAhは飛行機持ち込みOKか検証
・用途別スマホやPCの適正ワット数とおすすめバッテリー
モバイルバッテリーのWh計算方法と確認の仕方

モバイルバッテリーの容量を示す単位として一般的に使われているのは「mAh(ミリアンペアアワー)」ですが、エネルギーの総量を示す「Wh(ワットアワー)」とは異なる指標です。
航空法や電気用品安全法(PSE)などの公的な基準では、エネルギー量を正確に把握するためにWhが採用されています。そのため、私たちユーザーもmAhからWhへ換算する計算式を知っておく必要があります。
ここでは、数学が苦手な方でもすぐに分かる計算式と、よくある容量の早見表を紹介します。
10000mAhは何Whになる?基本の計算式と早見表
まず結論から言うと、モバイルバッテリーのWhを求める計算式は以下の通りです。
Wh(ワット時) = 定格容量(mAh) ÷ 1000 × 定格電圧(V)
ここで重要になるのが「定格電圧(V)」です。
一般的なリチウムイオン電池を搭載したモバイルバッテリーの定格電圧は、ほぼすべて「3.7V」です。(最近の高密度バッテリーでは3.85Vのものもありますが、計算上の目安としては3.7Vを使用して問題ありません)
この式に当てはめると、最も普及している「10000mAh」のモバイルバッテリーのWh数は以下のようになります。
10000(mAh) ÷ 1000 × 3.7(V) = 37Wh
つまり、10000mAhのモバイルバッテリーは「37Wh」となります。
「10000mah は何Wh」と疑問に思っていた方は、この「37Wh」という数字を覚えておいてください。
毎回計算するのが面倒な方のために、市販されている主要なモバイルバッテリーの容量をWhに換算した早見表を作成しました。自分の持っているバッテリーの容量と照らし合わせてみてください。
| 容量 (mAh) | Wh (3.7V換算) | 一般的な用途 |
| 5000mAh | 18.5Wh | スマホ約1回分・軽量タイプ |
| 10000mAh | 37.0Wh | スマホ約2~3回分・標準タイプ |
| 20000mAh | 74.0Wh | スマホ複数回+タブレット・大容量 |
| 26800mAh | 99.16Wh | 飛行機持ち込み上限ギリギリサイズ |
| 30000mAh | 111.0Wh | 超大容量・PC充電など |
| 40000mAh | 148.0Wh | 災害用・大型デバイス用 |
| 50000mAh | 185.0Wh | ポータブル電源に近いクラス |
この表を見ると分かる通り、20000mAhくらいまでは100Whを大きく下回っているため、基本的には何も心配する必要はありません。注意が必要になるのは26800mAh以上の超大容量モデルからです。
本体にWhが書いてない時の確認方法と計算のコツ
最近のモバイルバッテリー、特にAnkerやCIOといった有名メーカーの製品には、本体の裏面や側面に小さく「Wh」が記載されていることがほとんどです。しかし、数年前に購入したものや、ノーブランドの安価な製品の場合、「モバイルバッテリー Wh 書いてない」というケースも少なくありません。
保安検査場で係員に「これ何Whですか?」と聞かれた際、本体に記載がないと説明に時間がかかったり、最悪の場合、容量不明として没収・廃棄となったりするリスクがあります。
そうした場合の「モバイルバッテリー Wh 確認 方法」と、現場で説明するためのコツをいくつか紹介します。
- 本体に記載された「定格電圧」を探す本体の裏面をよく見てください。「Battery Voltage: 3.7V」や「3.8V」といった記載があれば、先ほどの計算式を使ってその場で計算できます。係員に「10000mAhで3.7Vなので37Whです」と伝えれば、多くの場合は理解してもらえます。
- 「Model No.(型番)」で検索する本体にWhの記載がなくても、型番が分かればメーカーの公式サイトやAmazonの商品ページ、取扱説明書(PDF)に仕様が載っていることがあります。そのスペック表のスクリーンショットを保存しておくと、証明として使える場合があります。
- 出力(Output)と混同しないよくある間違いが、出力のワット数(W)と容量のワット時(Wh)を混同してしまうことです。「Output: 5V 2.4A」といった表記を見て、「5×2.4=12Wだから12Whだ」と計算するのは間違いです。これはあくまで「電気を出す勢い」であって「タンクの大きさ」ではありません。必ず「mAh(容量)」と「V(バッテリー電圧)」を探してください。
- 最終手段:PSEマークの近くを確認日本国内で正規に販売されたモバイルバッテリーには必ず「PSEマーク」がついています。このマークの周辺には、輸入事業者名とともに定格容量などの仕様を記載する義務があります。文字が非常に小さく、色も薄い場合が多いので、スマホのカメラで拡大して撮影してみると見つかることがあります。
モバイルバッテリーの100Whはどのくらいの容量?
航空会社の制限でよく目にする「100Wh」という数字。「モバイルバッテリー 100Wh どのくらい」の容量に相当するのか、具体的なmAhで把握しておきましょう。
計算式を逆算してみます。
100(Wh) ÷ 3.7(V) × 1000 ≒ 27027mAh
つまり、3.7Vのリチウムイオン電池の場合、約27000mAhが100Whの境界線となります。
市販されているモバイルバッテリーの容量ラインナップで言うと、以下のようになります。
・20000mAh以下:余裕で100Wh未満(制限なしで持ち込み可)
・26800mAh:約99Wh(多くのメーカーが100Wh未満に収めるために設定している容量)
・30000mAh以上:100Wh超過(航空会社への申告や個数制限の対象になる可能性大)
特に注意が必要なのは、「26800mAh」などの大容量モデルです。これらは「飛行機に持ち込める最大容量」として設計されていることが多いですが、バッテリーの電圧がもし「3.8V」や「3.85V」といった高電圧タイプだった場合、計算上100Whをわずかに超えてしまう可能性があります(例:26800mAh × 3.8V = 101.84Wh)。
25000mAh〜30000mAhクラスの製品を持っている場合は、必ず本体裏面のWh表記を確認してください。99.something Whと書いてあれば安心ですが、書いていない場合は上記のリスクを考慮する必要があります。
実用面で10000mAhは何回分スマホを充電できる?
ここまでは飛行機持ち込みのための計算でしたが、普段使いの視点で「モバイルバッテリー 10000mAh 何 回分」充電できるのかについても解説します。
単純に考えると「スマホのバッテリーが3000mAhだから、10000 ÷ 3000 = 3.3回分」と思いがちですが、実際はそうではありません。モバイルバッテリーからスマホに電気を送る際、電圧の変換ロスやケーブルの抵抗などでエネルギーの一部が熱として失われます。
一般的に、モバイルバッテリーの実効容量(実際に充電に使える容量)は、表記スペックの約60%〜70%程度と言われています。
計算式(目安):
10000mAh × 0.6 〜 0.7 = 6000mAh 〜 7000mAh
この実効容量をもとに、主要なスマートフォンの充電回数を計算してみましょう。
| スマートフォン機種 | バッテリー容量(目安) | 10000mAhでの充電回数(目安) |
| iPhone 15 / 16 (無印) | 約3350mAh | 約1.8回 〜 2.0回 |
| iPhone 15 / 16 Pro Max | 約4400mAh | 約1.4回 〜 1.6回 |
| Google Pixel 8 / 9 | 約4575mAh | 約1.3回 〜 1.5回 |
| 一般的なAndroid (大容量) | 5000mAh | 約1.2回 〜 1.4回 |
| iPhone SE (第3世代) | 約2000mAh | 約3.0回 〜 3.5回 |
このように、最近のスマートフォンはバッテリーが大容量化しているため、10000mAhのモバイルバッテリーでも「2回フル充電できれば良いほう」というのが現実です。
「10000mAh 何 回分」という疑問に対しては、「最新のスマホなら約1.5回〜2回、少し前のスマホなら2回〜3回」と覚えておくと、購入後のギャップが少なくなります。
飛行機持ち込みのためのWh計算とおすすめ機種

ここからは、実際に飛行機に乗るシーンや、旅行先で快適に使うための選び方について深掘りしていきます。特に大容量バッテリーを持っている方や、機内でパソコン仕事をしたい方は必見です。
まず前提として、モバイルバッテリーは「預け入れ荷物(スーツケース)」に入れることは絶対にできません。 必ず「手荷物」として機内に持ち込む必要があります。これはリチウムイオン電池が衝撃や圧力で発火する恐れがあるため、国際的なルール(ICAO)で厳しく定められています。
大容量の40000mAhはWh換算で持ち込み可能か?
災害用やキャンプ用として人気のある「40000mAh」クラスの超大容量バッテリー。これを海外旅行や長距離フライトに持って行きたいと考える人もいるでしょう。
そこで気になるのが「モバイルバッテリー 40000mAh Wh」の計算結果です。
計算式:
40000(mAh) ÷ 1000 × 3.7(V) = 148Wh
この「148Wh」という数字は、航空会社の規定においてどのような扱いになるのでしょうか。日本の主要航空会社(JAL・ANA)や一般的な国際線のルールに照らし合わせると、以下のようになります。
- 100Wh以下(〜約27027mAh)個数制限なし(常識的な範囲内)で持ち込み可能。
- 100Wh超 〜 160Wh以下(約27028mAh 〜 約43243mAh)最大2個まで持ち込み可能。※航空会社によっては事前の喫煙やチェックインカウンターでの申告が必要な場合があります。
- 160Wh超(約43244mAh 〜)持ち込み不可。没収・廃棄の対象となります。
つまり、40000mAh(148Wh)のモバイルバッテリーは、**「条件付き(個数制限あり)で持ち込み可能」**な範囲に入ります。
ただし、これはあくまで3.7V換算の場合です。もし高電圧バッテリーで計算結果が160Whを超えてしまった場合、即座に持ち込み不可となります。
また、中国や東南アジアの一部の空港、またはLCC(格安航空会社)では、100Whを超えるバッテリーに対して非常に厳しい対応をとることがあります。「100Whを超えているからダメ」と現場判断で没収されるトラブルも稀に聞かれます。
安全策を取るなら、40000mAhの巨大なバッテリーを1つ持っていくよりも、20000mAh(74Wh)のバッテリーを2つ持っていく方が、リスク分散にもなり、機内での取り回しも楽なのでおすすめです。
参考リンク:
機内や旅先で使うモバイルバッテリーのワット数とおすすめ
ここまでは「容量(Wh/mAh)」の話をしてきましたが、実際に使うときに重要なのが「出力(W)」です。「モバイルバッテリー ワット数 おすすめ」と検索するユーザーは、自分のデバイスをどれくらいの速度で充電できるかを知りたがっています。
容量(Wh)が「ガソリンタンクの大きさ」なら、出力(W)は「給油スピード」です。
旅先で快適に過ごすためには、充電したいデバイスに合わせた適切なワット数(W)を選ぶ必要があります。
1. スマートフォン中心なら「20W〜30W」
最新のiPhoneやAndroidスマホは急速充電に対応しています。
・iPhone:20W以上のPD(Power Delivery)対応
・Android:30W以上のPDまたはPPS対応
おすすめは、10000mAhクラスで30W出力に対応したモデルです。これならスマホを最速で充電でき、カフェでの短時間充電でもかなり回復します。
2. タブレットやMacBook Airなら「45W〜65W」
iPad ProやMacBook Airを充電しながら使いたい場合、スマホ用の20Wではパワー不足です。
45W以上の出力が出せるモバイルバッテリーを選びましょう。このクラスになると、容量も15000mAh〜20000mAh程度のものが主流になります。
3. MacBook Proや高性能Windows PCなら「65W〜100W」
ハイスペックなノートPCを機内や出張先で稼働させるには、最低でも65W、できれば100Wの高出力に対応したモバイルバッテリーが必要です。
このクラスは「モバイルバッテリー 10000mAh」のような小型サイズでは実現が難しく、20000mAh以上の大型で重いモデルになります。
おすすめの選び方まとめ
| 充電したいデバイス | 推奨ワット数(W) | 推奨容量(mAh) | おすすめのタイプ |
| iPhone / スマホ | 20W 〜 30W | 5000 〜 10000mAh | 軽量・コンパクト重視 |
| iPad / MacBook Air | 45W 〜 65W | 10000 〜 20000mAh | バランス型 |
| MacBook Pro / PC | 65W 〜 140W | 20000 〜 27000mAh | 高出力・大容量型 |
AnkerやCIO、UGREENといった信頼できるメーカーの製品なら、公式サイトやAmazonの商品ページに「最大出力◯◯W」「容量◯◯Wh」と明記されているため、購入前に必ずチェックしましょう。
参考リンク:
まとめ:モバイルバッテリーWh計算でトラブル回避
モバイルバッテリーのWh(ワット時)は、単なる数字ではなく、空の旅の安全を守るための重要な指標です。
最後に、今回のポイントを整理します。
・基本計算式は「mAh ÷ 1000 × 3.7 = Wh」。
・10000mAhは37Wh、20000mAhは74Whと覚えておく。
・飛行機持ち込みの壁は「100Wh(約27000mAh)」。これを超えると制限がかかる。
・160Wh(約43000mAh)を超えると持ち込み不可。
・Wh表記がない場合は、自分で計算して説明できるようにしておくか、メーカーの仕様書をスクショしておく。
正しい知識を持って準備をすれば、空港の保安検査場でドキドキする必要はありません。自分のデバイスと旅のスタイルに合った最適なモバイルバッテリーを選んで、快適なモバイルライフを楽しんでください。
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