「スマホの充電がもうない…!」そんな絶体絶命のピンチを救ってくれるモバイルバッテリー。今や私たちの生活に欠かせないガジェットですが、なんと100円ショップでも手に入る時代になりました。しかし、100均と聞くと「安かろう悪かろうなんじゃない?」「すぐに壊れたり、発火したりしない?」と、その安さゆえの不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな100均モバイルバッテリーの気になる疑問を徹底的に解説します。ガジェットブロガーである筆者が、ダイソー、セリア、キャンドゥといった主要な100円ショップで販売されている製品を比較し、それぞれの特徴や性能、そして最も重要な安全性について深掘りしていきます。
この記事を読めば、あなたが100均モバイルバッテリーを買うべきか、そしてどの製品を選ぶべきかが明確になります。ぜひ最後までお付き合いください!
100均で本当に使える?おすすめモバイルバッテリー徹底比較

まず最初に、皆さんが一番知りたいであろう「どの100均のモバイルバッテリーがおすすめなの?」という疑問にお答えします。ダイソー、セリア、キャンドゥといった主要な100円ショップの製品ラインナップと、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
ダイソーのモバイルバッテリーは価格と性能のバランスが最強!
100均モバイルバッテリーの代表格といえば、やはりダイソーです。100円商品だけでなく、より高性能な500円や1,000円の製品も展開しており、そのラインナップの豊富さは他の追随を許しません。
主力は500円と1,000円のモデル
現在ダイソーで主力となっているのは、500円(税抜)と1,000円(税抜)の価格帯の製品です。それぞれの主なスペックを表にまとめました。
| 価格(税抜) | バッテリー容量 | スマートフォン充電回数の目安 | ポートの種類 | 特徴 |
| 500円 | 5,000mAh | 約1回~1.5回 | USB-A, Micro-USB, USB Type-C | 薄型で持ち運びやすい |
| 1,000円 | 10,000mAh | 約2回~3回 | USB-A (2口), Micro-USB, USB Type-C | 2台同時充電可能、大容量 |
500円のモデルは、薄くてコンパクトなのが最大の魅力。カバンに忍ばせておいても邪魔にならず、「あと少しだけ充電が持てば…」という日常のちょっとしたピンチに最適です。
一方、1,000円のモデルは10,000mAhという大容量を誇り、一般的なスマートフォンを2回以上フル充電できるパワフルさが魅力。USBポートも2口ついているものが多く、スマホとイヤホンを同時に充電するといった使い方も可能です。旅行や出張など、長時間コンセントのない環境で過ごす際には心強い味方となるでしょう。
Type-C対応モデルも充実
最近のスマートフォンやガジェットの多くが採用しているUSB Type-Cに対応したモデルが増えているのもダイソーの強みです。バッテリー本体の充電も、デバイスへの給電もType-Cケーブル1本で済むため、持ち運ぶケーブルを減らせるメリットがあります。
ガジェット好きとしては、この価格帯でしっかりとトレンドを抑えてきている点にダイソーの本気度が感じられます。
緊急用ならセリアの乾電池式モバイルバッテリー
セリアのモバイルバッテリーは、ダイソーとは少し違った特徴を持っています。主流なのは、充電式ではなく乾電池を使用するタイプの製品です。
一見すると「今どき乾電池?」と思うかもしれませんが、これが実は非常に合理的。乾電池式には、充電式にはない明確なメリットが存在します。
- 即時性: バッテリー本体が空になっても、コンビニやスーパーで単3電池さえ手に入れればすぐに使える。
- 長期保管に強い: 充電式のリチウムイオン電池は、長期間放置すると自然放電してしまいますが、乾電池ならその心配がありません。
- 災害時の備え: 停電時など、コンセントからの充電が期待できない非常事態において、乾電池で動くという点は絶大な安心感につながります。
もちろん、充電するたびに乾電池を購入するコストや、充電速度が遅いといったデメリットもあります。しかし、「普段は使わないけれど、いざという時のために防災バッグに入れておきたい」という需要には完璧に応えてくれる製品と言えるでしょう。まさに**「備えあれば憂いなし」を体現したモバイルバッテリー**です。
キャンドゥやその他の100均で見つかるHIDISC製モバイルバッテリー
キャンドゥでもモバイルバッテリーは販売されていますが、ダイソーほど品揃えが安定していないのが現状です。しかし、タイミングが良ければ掘り出し物に出会えることも。
特に注目したいのが、**HIDISC(ハイディスク)**というブランドの製品です。HIDISCは株式会社磁気研究所という日本のメーカーが展開するブランドで、SDカードやUSBメモリなどの記録メディアで高い知名度を誇ります。
100均で販売されているからといって、無名の怪しいメーカーというわけではなく、一定の品質が期待できるのが嬉しいポイント。もしキャンドゥや他の100円ショップでHIDISC製のモバイルバッテリーを見かけたら、選択肢の一つとして検討する価値は十分にあります。
100均モバイルバッテリーの安全性は?発火や危険性の噂を徹底解説

「安くて便利なのはわかったけど、やっぱり安全性が心配…」という声が聞こえてきそうです。特に「発火」や「爆発」といったニュースを見聞きすると、不安になるのは当然のこと。ここでは、100均モバイルバッテリーの安全性について、皆さんが抱える疑問に真正面からお答えします。
結論:100均のモバイルバッテリーは「PSEマーク」があれば大丈夫?
結論から言うと、「PSEマーク」が正しく表示されている製品であれば、過度に心配する必要はありません。
PSEマークとは、電気用品安全法という日本の法律で定められた安全基準を満たしていることを証明するマークです。モバイルバッテリー(正確にはリチウムイオン蓄電池)は、この法律の対象品目であり、日本国内で販売するためにはPSEマークの表示が義務付けられています。
これは100均で販売されている製品も例外ではありません。ダイソーやセリアなどの大手100円ショップで正規に販売されているモバイルバッテリーには、必ずこのPSEマークが付いています。このマークがあるということは、国が定めた最低限の安全基準はクリアしていると考えて良いでしょう。
PSEマークがない製品は絶対にNG!
もし、フリマアプリや海外のECサイト、素性の知れない雑貨店などでPSEマークのないモバイルバッテリーが安く売られていても、絶対に手を出してはいけません。それらは違法に販売されている可能性が高く、安全性が全く保証されていない危険な製品です。
なぜ?100均モバイルバッテリーの発火リスクと原因
「でも、実際にモバイルバッテリーの発火事故は起きているじゃないか」という指摘もごもっともです。独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の発表でも、モバイルバッテリーが原因の火災事故は毎年報告されています。
しかし、これらの事故は「100均の製品だから」発生したわけではありません。事故の多くは、リチウムイオン電池そのものが持つ特性と、私たちの誤った使い方に原因があります。
主な発火原因は以下の通りです。
- 強い衝撃・圧力を加える: 落としたり、カバンの中で押しつぶされたりすると、内部でショートが起こり発火の原因になります。
- 高温環境での使用・放置: 真夏の車内など、高温になる場所に放置すると、バッテリーが熱暴走を起こす危険性が高まります。
- 水濡れ・液体付着: 内部の回路がショートし、異常発熱や発火につながります。
- 製品の分解・改造: 絶対にやめましょう。
- 充電ケーブルの不適切な抜き差し: コネクタ部分が破損し、ショートの原因になります。
- 経年劣化: 長年使用したバッテリーは内部が劣化し、膨張したり発熱しやすくなったりします。本体が膨らんできたら、それは危険のサインです。直ちに使用を中止してください。
これらの注意点は、100均の製品であろうと、数千円する有名メーカーの製品であろうと、リチウムイオン電池を使用する全てのモバイルバッテリーに共通することです。価格に関わらず、正しい知識を持って安全に使用することが何よりも大切です。
USBコンセント(充電器)も100均で大丈夫?危険性をチェック
モバイルバッテリー本体と合わせて、充電に使用するUSBコンセント(ACアダプター)も100均で揃えようと考える方もいるかもしれません。
こちらも結論は同じで、PSEマークが付いている製品であれば基本的に使用可能です。ただし、モバイルバッテリー本体以上に品質の差が出やすい製品でもあります。
安価な充電器の中には、電圧が不安定だったり、安全保護回路が簡素なものだったりすることがあります。これらが原因で、接続したスマートフォンやモバイルバッテリーの寿命を縮めてしまう可能性もゼロではありません。
「充電中に異常なほど熱くなる」「『ジー』という異音がする」といった場合は、すぐに使用を中止してください。可能であれば、USBコンセントはスマートフォンに付属している純正品や、信頼できるサードパーティ製の使用をおすすめします。
まとめ:100均モバイルバッテリーは「緊急用・サブ機」として賢く使おう
この記事では、100均で販売されているモバイルバッテリーについて、その種類から安全性までを徹底的に解説してきました。
100均モバイルバッテリーの総評
| メリット | デメリット |
| ✅ 圧倒的な安さ(500円~) | ❌ バッテリー容量が少なめ |
| ✅ 入手性の高さ(全国どこでも買える) | ❌ 耐久性や寿命は価格相応 |
| ✅ PSEマーク付きで最低限の安全性は確保 | ❌ 急速充電など付加機能はない |
| ✅ 緊急用・防災用として非常に優秀 | ❌ メイン機としての長期利用には不向き |
結論として、100均のモバイルバッテリーは**「毎日使うメイン機」としてではなく、「いざという時のためのサブ機」や「防災バッグに入れておく緊急用」として非常に優秀な選択肢**です。
- 外出先で急に充電が必要になった
- 旅行先にモバイルバッテリーを忘れてしまった
- とりあえず安く、最低限の機能が欲しい
- 災害への備えとして一つ持っておきたい
このようなニーズには、100均のモバイルバッテリーが完璧に応えてくれるでしょう。特にダイソーの500円・1,000円モデルは、価格と性能のバランスが良く、多くの人にとって満足度の高い製品と言えます。
一方で、毎日欠かさずモバイルバッテリーを使い、スマートフォンを何度もフル充電したいというヘビーユーザーの方は、Ankerなどの信頼できる専門メーカーの製品を選ぶ方が、長い目で見ると快適で安心です。
価格の安さという最大のメリットを理解し、その特性と注意点を踏まえた上で、皆さんのガジェットライフに100均モバイルバッテリーを賢く取り入れてみてはいかがでしょうか。
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